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ニセコの山々は70種以上の樹木に織りなされる森林に多種多様な草本が彩りを添え、私たちに四季折々の美しい景色を見せてくれます。樹木は野生動物たちの食料や住居となり生態系を支えるだけでなく、水資源を貯留し、十分な飲み水を私たちに与えてくれます。フクロウ、クマゲラ、モモンガ、リス、シカやクマやトガリネズミたちが暮らす多様性豊かな森が昔話にならないように、私たち“たねから育てるニセコの森”は森づくりの活動を行っています。
2024年は羊蹄山麓で64種類の樹木と11種類の草本の種を採集し、潘種しました。
森で採取した種子を育苗箱に蒔きます。発芽し、少し育った実生をポットに移し替え、貧栄養状態で育てます。植物が成長するにはリン、カリウム、窒素が必要ですが、これらを与えないことで成長を抑えます。こうして育った苗は植樹した際の活着率が高く、また成長が早いと考えられています。
植樹の前に直径3メートルの8角形の防草シートを不規則に配置します。防草シートには外周から20cmほどの位置に8個穴が開けてあり、そのそれぞれの穴に苗を植えます。これを1ユニットとし、1ヘクタールあたり、300ユニットの割合で植樹を進めます。 直径3メートルというのは樹木が倒れた時の寝返り跡の大きさを想定しており、ユニット数は1ヘクタールの森にある大きな樹木の本数を想定しています。 1ユニットに植える8本の苗は種類が異なり、最終的にその場所に適した1本が大きく育つことになります。